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2.塗装指示(マニュアル補完)
日本海軍艦に主に使用する色
日本海軍艦共通の色設定を表にまとめてみました。各キットの説明書には同じ部分でもそれぞれ異なった色指定がなされていることがありますが、ここでは共通した色設定を載せております。コレクションとしてはキットごとに塗装色が異なるのは好ましくないと思います。是非こちらの表を参考になさってください。また、色見本は各メーカーのHPに掲載されていた色を持ってきていますが、実際の塗料の発色とは結構異なりますのでご注意ください。
場所 | Mrカラー | タミヤアクリルカラー | ||
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色見本 | コード・名称 | 色見本 | コード・名称 | |
本体色 | C-32 軍艦色2(注1)
CS611 - 日本海軍工廠標準色セット(注1) |
XF-75 - 呉海軍工廠グレイ(注1)
XF-77 - 佐世保海軍工廠グレイ(注1) |
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艦底色 | C29 - 艦底色 | XF-9(50%)+XF-7(50%) - ハルレッド+フラットレッド(注2) | ||
木甲板色(戦艦・空母・潜水艦の甲板色) | C44 - タン | XF-78 - 木甲板色(新木の風合いに)
XF-57 - バフ(色褪せた甲板色に) |
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リノリウム色(巡洋艦・駆逐艦の甲板色) | C43 - ウッドブラウン | XF-79 - リノリウム甲板色 | ||
九六式機銃色 | C28 - 黒鉄色 | X-10(70%)+X-21(30%) - ガンメタル(つや消し) | ||
いかりとそれをつなぐチェーン | C28 - 黒鉄色 | X-10(70%)+X-21(30%) - ガンメタル(つや消し) | ||
白線・砲塔カバー色 | C62 - つや消しホワイト | XF-2 - つや消し白 | ||
煙突先端部色・マストの黒煙を被る部分 | C33 - つや消しブラック | XF-1 - フラットブラック | ||
大戦後期空母の迷彩色(薄緑)外舷22号色(注3) 雲龍・天城・葛城・沖鷹・瑞鶴・瑞鳳・龍鳳・飛鷹・隼鷹・海鷹・神鷹・信濃 |
C127 - コクピット色(中島系) | XF-71 - コックピット色 | ||
大戦後期空母の迷彩色(濃緑)外舷21号色(注3) 雲龍・天城・葛城・沖鷹・瑞鶴・瑞鳳・龍鳳・飛鷹・隼鷹・海鷹・神鷹・信濃 |
C120(90%)+C30(10%) - RML80 オリーブグリーン(つや消し) | XF-13 - 濃緑色 | ||
黒甲板迷彩色(注3) 雲龍・天城・葛城・沖鷹・瑞鶴・瑞鳳・龍鳳・飛鷹・隼鷹 |
C116(90%)+C30(10%) - RML66 ブラックグレー(つや消し) | XF-69 - NATOブラック | ||
大戦後期空母の迷彩甲板色(ベージュ)(注3) 雲龍・天城・葛城・沖鷹・瑞鶴・瑞鳳・龍鳳・飛鷹・隼鷹 |
C45(90%)+C30(10%) - セールカラー(つや消し) | XF-55 - デッキタン | ||
菊花紋章 | C9 - ゴールド(金) | X-12 - ゴールドリーフ | ||
日の丸、空母後端部の赤ストライプ色 | C3 - 光沢レッド | X-7 - つやあり赤 | ||
艦載機色(注4) 九七式艦攻 ~昭和16年夏ごろ 九九式艦爆 ~昭和16年夏ごろ |
スターブライトシルバー(ガイアノーツ社製) スターブライトジュラルミン(ガイアノーツ社製) |
X-11 - クロームシルバー | ||
艦載機色 零戦二一型 昭和18年2月まで |
C128 - 灰緑色 | XF-76 - 灰緑色 | ||
艦載機色 九七式艦攻 昭和16年夏ごろ~昭和16年11月(真珠湾攻撃時含まず) 九九式艦爆 昭和16年夏ごろ~昭和17年初頭(真珠湾攻撃時含む) |
C128 - 灰緑色 | XF-76 - 灰緑色 | ||
後期艦載機上面色 零戦二一型 昭和18年2月~ 零戦五二型 九七式艦攻 昭和16年11月(真珠湾攻撃時含む)~ 九九式艦爆 昭和17年初頭~ 天山一二型 彗星一二型 二式艦上偵察機 |
① C15 - 中島製(注5)
② C124 - 三菱製(注5) |
XF-70 - 暗緑色2 | ||
後期艦載機下面色 零戦二一型 昭和18年2月~ 零戦五二型 九七式艦攻 昭和16年11月(真珠湾攻撃時含む)~ 九九式艦爆 昭和17年初頭~ 天山一二型 彗星一二型 二式艦上偵察機 |
① C56 - 中島製(注5)
② C35 - 三菱製(注5) |
XF-12 - 明灰白色 | ||
前期艦載機プロペラ色(プロペラ表面と主軸のみ) 零戦二一型 九七式艦攻 九九式艦爆 |
スターブライトシルバー(ガイアノーツ社製) スターブライトジュラルミン(ガイアノーツ社製) |
X-11 - クロームシルバー | ||
前期艦載機プロペラ色(プロペラ裏面のみ) 零戦二一型 九七式艦攻 九九式艦爆 |
C131 - 赤褐色 | XF-64 - レッドブラウン | ||
後期艦載機プロペラ色 零戦五二型 彗星一二型(主軸は暗緑色) 天山一二型 二式艦上偵察機(主軸は暗緑色) |
C131 - 赤褐色 | XF-64 - レッドブラウン | ||
味方識別帯色 昭和17年10月以降の機体にある |
C58 - だいだい色 | X-6(50%)+X-8(50%) - 黄色+だいだい色 | ||
艦載機風防色(銀色塗装の場合)(注6) | スターブライトシルバー(ガイアノーツ社製) スターブライトジュラルミン(ガイアノーツ社製) |
X-11 - クロームシルバー | ||
艦載機風防色(黒色塗装の場合)(注6) | C2 - 光沢ブラック | X-1 - ブラック | ||
探照灯のガラス面 | スターブライトシルバー(ガイアノーツ社製) スターブライトジュラルミン(ガイアノーツ社製) |
X-11 - クロームシルバー | ||
ラテックス甲板色 | C317 - グレーFS36231 | XF-66 - ライトグレイ |
(注1)軍艦本体色の使い分けについては「3.軍艦色の使い分け」の項で詳しく説明しておりますので、そちらの方を参照してください。
(注2)米軍保有の大戦後カラー映像などを見ると、タミヤカラー指定のハルレッドでは喫水線下の赤が暗過ぎることがわかります。混色はあまり好きではありませんが、ここではフラットレッドとの混色をお勧めしておきます。
(注3)大戦後期の空母の迷彩色は元々明確な資料があるわけでもなく、ただ緑色に塗られていた程度の証言しかありません。従って説明書の設定は無視して自分で類似色を探して塗っていったとしても問題は無いと思います。説明書にあるような混色は同じ色の再現が難しいので私はお勧めしません。迷彩パターンは、双葉社の「連合艦隊のすべて」「日本空母完全ガイド」あたりの書籍が参考になると思います。または模型雑誌の作例を参考にするのもいいでしょう。ここではこの配色ならカッコいいだろうという部分を含めて決定しましたので、史実とは若干異なるだろうと思われます。(正確な資料をお持ちの方がおられたら教えてください。)
(注4)指定色はシルバーですが、垂直尾翼・水平尾翼等に赤色の塗装やラインが施されております。(単なる銀ベタではありません。)模様についてはこちらのサイトには掲載出来かねますので、資料等を参照して頂ければと思います。また、艦載機の色は例外的に、第三航空戦隊(鳳翔・龍驤)に限ってはこの銀色地のまま大戦に突入したようです。
(注5)零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の設計は三菱重工業ですが、実際の生産数は中島飛行機製のほうが多かったようです。(三菱製3,880機、中島製6,545機)ただし、性能面では三菱製の方が上だったとも言われているようです。その他の艦載機は、だいたい中島カラーで塗装して問題ないと思います。
(注6)艦載機の風防色は統一感を出すため、黒にするか銀にするか最初に決めておいたほうがいいでしょう。水色に塗装される方もいるようです。また、銀色は各社から発売されていますが、価格と発色の良さのバランスから見て、ガイアノーツ社のスターブライトシルバーまたはスターブライトジュラルミンがお勧めではないかと筆者は思います。
空母の塗装について
空母の塗装については、その時々で甲板色や船体色・迷彩などが変化していますので、各自で資料を集めて塗装色を決める必要があります。例えば、甲板後部の紅白ストライプ、ミッドウェー海戦時の日の丸塗装、大戦後期の甲板三段迷彩塗装、船体の対潜迷彩、空母識別文字など、キット付属の塗装指示書だけでは分からない部分があります。以下に、参考になりそうな書籍を数点紹介しておきます。手元に一冊持っておかれるといいと思います。
双葉社 超精密「3DCG」シリーズ29 「連合艦隊のすべて」(税込2200円)
双葉社 超精密「3DCG」シリーズ 39 「日本空母と艦載機のすべて」(税込2200円)
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