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パーツの切り離し方
普通はプラモデル用のニッパーを使用してパーツを切り離しますが、ニッパーでは切り離しにくい細かいパーツなどにはデザインナイフ(アートナイフ)を使って切ります。切り離し方は、つなぎ目をほんの少しだけ残し気味にランナーから切り離します。そして次にデザインナイフ(アートナイフ)でつなぎ目の痕をきれいに削り取ります。それでも切断痕が目立つ場合はさらに紙やすりで切り跡を消します。ニッパーは模型店などで売っている、そこそこ切れ味の良いものを使いましょう。(100均のニッパーはお勧めしません。)
同じ色で塗るパーツは先に接着してから塗る
組み立て説明書をよく見て、同じ色で塗るパーツ(多いのが艦上構造物のグレー色)は先に組み立てて接着して下処理をしてから全体に色を塗るようにしましょう。理由は各パーツを先に塗ってしまうと、接着面に塗られた塗膜の影響できれいに接着できない時があるからです。
逆に部分的に塗り分けが必要なパーツは、先に塗装してから組み立てましょう。甲板色、リノリウム色、主砲砲身の白カバーなどがこれに該当します。
艦橋を組み立てる時は瞬間接着剤を使わない
軍艦の甲板上の建物部分である艦橋は、パーツが細分化されており、それを一つずつ組み立てる作業になります。ここはパーツ数が多い分、組み立て時のパーツ間のズレが原因で艦橋が傾いたり歪んだりしてしまうことが多いので、組み上がってから水平面に対して垂直に立つように矯正する作業が必要になる時が多いです。
この時にもし瞬間接着剤で艦橋が組まれていると、力を込めても歪みが直せなくなるので、あらかじめ歪みを矯正することを予測して、接着力の比較的弱いプラ用ボンドで各パーツを接着しておき、ボンドが完全に固まる前に艦橋の傾きや歪みを矯正することをお勧めします。
継ぎ目消し
パーツ構成によっては、継ぎ目が表面に見えてしまう場合があります。最近のプラモデルでは、あまり広い隙間ができるような事はありませんが、ごく狭い隙間や段差ができてしまうことはあります。これらはタミヤのラッカーパテを使用して埋めるか、狭い隙間ならば瞬間接着剤を盛ってよく乾燥した後、やすりで削り取って見えないようにしましょう。ラッカーパテは普通、Mrカラーの薄め液で溶かしておき、溶きパテとして使用します。洋上模型の場合、船体と艦底の板の間によく隙間や段差ができますので、これを消す作業が多いです。
1.ラッカーパテ盛り
船体パーツと艦底板の間にできた隙間に溶きパテを流し込みます。ラッカーパテは乾燥すると痩せてくるので、山盛り気味に何度も塗り重ねるのがコツです。船体パーツのモールドにパテが乗らないように、マスキングしてから作業をされると良いでしょう。
2.ペーパーをかけた後に残った隙間
ラッカーパテが乾燥し、ペーパー掛けをした後に残ったすきまです。残念ながらラッカーパテで完全にすきまを埋めてしまうのは難しいようです。今度は、この小さなすきまに瞬間接着剤を流し込んでみましょう。こちらもやや山盛り気味に使うのがコツです。瞬間接着剤はよく乾燥させてから次の工程に進みます。
3.瞬間接着剤で埋めて再度ペーパーがけ
盛り上がった瞬間接着剤をペーパーがけして塗装すると、下の写真のようにすきまが見えなくなります。以上ですきま埋めの作業は完了です。艦船模型に限らず、特に古いキットなどでは接合したパーツにすきまが残ってしまうケースがありますが、このような方法ですきまを見えなくすることができます。
穴あけ
凹部品と凸部品を組み立てる時に先に塗装してから接着する場合など、塗膜の分だけ寸法が合わなくなって上手くかみ合わない場合があります。これを避けるため、ドリルやピンバイスを使用して凹部品の穴を広げてやる場合があります。また、舷窓(船体側面の小窓)の彫りが甘いキットもありますが、このような場合には0.6mm径のピンバイスで穴を少し深くしてやるといいでしょう。(ただし、パーツを貫通してしまわないように注意)
船体の反りの直し方
洋上模型には、下の写真のように船体が反ってしまっているキットが多数存在します。このままキットを組んでしまうと、完成した時には船体の反りに合わせて艦首と艦尾が床面から浮き上がってしまいます。これを矯正するには以下のようにするといいようです。
1.艦底パーツを水平面に接着
まず、平らな床の上で、船底の赤いパーツを厚手のプラ板に瞬間接着剤で点止めします。(プラ用セメントはプラスチックを溶かすのでだめです。水平面はなるべく床を利用しましょう。机は結構反っていたりします。)あまり接着剤を多く使うと後で剥がせなくなるので注意です。これで赤いパーツは平面に保たれます。
2.艦底パーツの上に船体パーツを接着
その上から船体パーツを瞬間接着剤で接着します。船体パーツの反りを直しつつ強引に接着するのがコツです。接着剤を少し多い目に使いましょう。
3.プラ板から船体を剥がす
接着剤が十分に乾いたら、船体と船底の一体化したものを、プラ板から剥がします。デザインナイフ等、薄手の金物でゆっくり剥がしましょう。鑑底とプラ板を剥がすのは結構大変でした。今回少しだけ反りが残りましたが、まあ許容範囲としましょう。
4.プラ板で裏打ち
剥がれたら、艦底に付着した瞬間接着剤の樹脂を400~600番程度のサンドペーパーで削り取りましょう。瞬間接着剤の場合は樹脂が残りますが、サンドペーパーで入念に削り落しましょう。筆者は結局残った艦首の反りが気に入らなくて、プラ板で裏打ちしてしまいました。(先端部の白いものがプラ板の積層です。)
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